NISAやiDeCoなどを活用するため、口座開設して投資デビューを果たしたアナタ。
あるいは別の理由でもよいですが、投資を始めるために証券口座を作ったアナタ。
1つの証券口座を開設しただけで満足していませんか?
実は複数の証券口座を持つことにはデメリットを上回る多くのメリットが存在します。
この記事では複数の証券口座を持つことのメリット・デメリットをご紹介します。
それぞれを理解した上で、2つ目の証券口座を開設して頂ければと思います♪
✅複数の証券口座を持つメリット・デメリットを知りたい
✅そろそろ投資初心者を卒業し、ステップアップしたい
✅今よりも効率的に資産形成をしたい
そもそも証券口座が必要な理由

預貯金だけしていても雀の涙ほどしかお金が増えない今の世の中。
今の一般的な普通預金の金利って、0.001%程度なんですよね。
100万円預けておいて、1年後に10円増えるというレベル。
そんな時代にお金持ちになるための必須アイテムと言えば証券口座です。

必須「アイテム」と言えるのかしら…?まいっか。
株や債券、投資信託などを購入して(=投資して)効率的に資産を増やしていかなければ、資産はなかなか増えていきません。
そしてその株や債券などを購入するためには銀行口座ではなく、証券口座が必要なんです。
最近流行のNISAやiDeCoを始めるためにも証券口座は必須ですね。
…ということで、効率的に豊かになる(お金を増やす)ためには証券口座が必要なのです。
ちなみに、証券会社にはネット証券と対面型証券会社の2種類があることはご存じでしょうか?
それらの違いや、最近流行のネット証券のメリット・デメリット等についてはコチラ。
証券口座を複数持つべき3つの理由(メリット)

証券口座は複数持つべきだと冒頭に述べましたが、その理由(メリット)をご説明します。
①リスクを分散できる
②証券会社の良いとこ取りができる
③相場が分かる
理由(メリット)①:リスクを分散できる
証券口座を複数持つことの最大のメリットはリスクを分散できることです。
投資に関する最も有名な格言の1つに以下があります。
卵を1つのカゴに盛るな
あなたも1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
取れた卵(資産)を1つのカゴに盛っていては、全て同時に落としてしまい全滅してしまう可能性がある。
それを防ぐためには卵(資産)をいくつかに分けておきましょう、ということです。
これを「証券口座」という超重要アイテムにも適用しようという考えです。
システムエラーのリスクを低減できる
1つの証券口座しか持っていない場合、その証券会社のシステムにエラーが起きた場合には一切の取引ができなくなってしまう可能性があります。
そうすると、大事な局面で売買ができなくなり、大きな機会損失になりかねません。
実際、過去にあったライブドアショックやコロナショックでは、ある証券会社のシステムにエラーが起きてログインできないという事態が起きました。
そこで、2つ以上の証券口座を持つことでそのリスクを下げようというワケです。
当然1つよりも、2つの証券会社のシステムが同時にストップする可能性は低いですからね。

2つのうちどっちかの口座が生きていれば手は打てるかも…!
証券会社が倒産した場合のリスクヘッジになる
今度はシステムエラーよりも深刻な事態である倒産リスクへの備えです。
もし自分が口座を持つ証券会社が倒産したら、自分の資産はどうなってしまうのでしょうか?
基本的には証券会社で運用している資産は「分別管理」されています。
これによりもし証券会社が倒産しても、私たちの財産は全額守られます。基本的には。
これは、法律でも定められている仕組みで、日本証券業協会のQ&Aにも、このように書かれています。

証券会社が投資家から預かっている有価証券や金銭は、万が一、証券会社の経営が破たんしたとしても確実に顧客に戻るように、自社の資産とは区別して管理することが法律で義務付けられています。これを「顧客資産の分別管理」といいます。
それでもなお、顧客資産の円滑な返還が困難となった場合は、日本投資者保護基金から1顧客当たり1,000万円を限度として補償されます。
(出典:日本証券業協会より)
つまり、「基本的には」私たちの財産は全額守られますが、場合によっては1,000万円しか守られないということです。
預貯金におけるペイオフ制度と同様ですね。(こちらも1,000万円までは保護される)
やはり、卵 (資産)は1つのカゴに盛らない方がよさそうです。

今はそんなに資産が無くても、いずれお金持ちになる予定でしょ?ならば手を打たなきゃ!
サービスの「改悪」に柔軟に対応できる
ある程度の期間、証券口座を持っていれば様々なサービスの「改悪」に遭遇します。
手数料が上がったり、得られるポイントが減ってしまったり…。
そんな時に1つしか口座を持っていなければ甘んじて受け入れるしかありません。
しかし複数の口座を持っていれば、ある会社で「改悪」された部分を、他社の口座で穴埋めできる場合があります。
実際、これまで私が使っていた楽天証券では2021年末にポイント制度に関して大きな「改悪」をしました。
保有する投資信託の額の応じて付与されるポイントが、実質0%近くまで減るというものです。
これを受けて私はメインの証券口座をSBI証券に変えることにしました。
SBI証券では楽天証券が「改悪」する前と同様のポイント制度があったからですね。
それでもなお楽天証券には魅力(メリット)があるので使い続けてはいます。
しかし致命的な「改悪」がされたあかつき(?)には、完全に別の証券口座に移行することも視野に入れてます。
このように、複数の証券口座を持っていると「改悪」にも柔軟に対応できますね。

「改悪」リスクにも備えよう!
理由(メリット)②:証券会社の良いとこ取りができる
複数の証券口座を作ることで、証券会社ごとの特徴を活用できるようになります。
1つの証券会社では得られないサービスや情報を良いとこ取りできるということですね。
購入できる商品の幅が広がる
証券会社ごとに取り扱っている商品の種類や数に違いがあるため、証券口座を複数作ることで購入できる金融商品の幅が広がります。
証券会社によっては外国株に強い会社があったり、多くの投資信託を取り扱っていたりと、会社ごとに商品ラインナップや得意分野が異なります。
また、同じようなラインナップだったとしても証券会社によって手数料が違うこともザラです。
例えば、同じような投資信託であっても、A社では管理手数料(信託報酬)が約0.3%なのに、B社では約0.1%ということがあります。
自分の投資スタイルに合った商品をできるだけ低コストで購入するために、複数の証券口座を持って選択肢を増やしましょう。
手数料を抑えたり、ポイントを多く得られる可能性がある
複数の口座を持っていれば、商品購入時の手数料を抑えたり、1つの口座で得られるよりも多くのポイントを得られることがあります。
仮に、A社では株の購入手数料が毎月50万円までは無料、B社では100万円までは無料だとします。
このとき、どちらかの口座しか持っていない場合には50万円または100万円までしか無料になりません。
しかし両者の口座を持っていれば、合計で150万円/月まで手数料無料で株を購入できたりします。
実例を挙げると、楽天証券やSBI証券ではそれぞれ「いちにち定額コース」「アクティブプラン」といった、○○円/月までは国内株式の購入手数料が無料というプランが存在します。
さらに、得られるポイントに関しても同様です。
複数の証券会社のポイント制度をダブルで利用できちゃうことがあります。
いきなり実例を挙げるなら、楽天証券では投資信託の積立を楽天カードでの引き落とし設定にすると、毎月50,000円分までは1%のポイントが付与されます。(=上限500ポイント)
同様の制度をもつSBI証券では、三井住友カードでの引き落としを設定するとクレカの種類によりますが毎月50,000円までの購入分に0.5%~2.0%のポイントが付与されます。
つまり両者の口座を併用すると合計100,000円分の投信積立に対して750ポイント~1,500ポイントを得ることができます。
こんな芸当ができるのも、複数の口座を持っていればこそですね。
※上記手数料プランやポイント制度は2022年1月現在のものです。

私が楽天証券とSBI証券の両方を使う理由の1つがコレ!
各社の強みを活かせる
証券会社ごとに異なる強みを持っているので、それらのおいしいところをつまみ食いしましょう。
例えば、強力な分析ツールを提供しているA社、手数料が安いB社、ポイントを多く得られるC社、管理画面が使いやすいD社など特色は様々です。
自分の投資スタイルや価値観次第ですが、各社の強みを活かして快適に効率的に投資したいですね。
理由(メリット)③:相場が分かる
大きい買い物をするときに複数の選択肢を比べて吟味するのが当たり前ですよね。
それは証券口座に関しても同じことが言えます。
たった1つの口座しか持っていない場合は、そこのサービスの水準(手数料が高いのか安いのか、商品数が多いか少ないか)がどんなものなのか見当がつきません。
2つ以上の選択肢を持って始めて良し悪し、高い低いなどの判断がつきます。
例えばこういったポイントですね。
✅手数料
⇒他社と比べて高いか安いか
✅商品ラインナップ、商品数
⇒購入したい商品があるか
✅管理画面・分析ツール
⇒直感的に操作できるか、やりたい分析ができるか
✅ポイント制度
⇒ポイントが貯まりやすいか、使いやすいか
✅カスタマーサポート
⇒タイムリーに丁寧に対応してもらえるか
ネット証券を利用していれば「ぼったくり」に合う可能性は低いと思います。
が、それでも会社によってサービスの良し悪しは確かに存在します。
複数の会社を利用・比較することで「相場」を知り、効果的に資産を形成していきましょう。

口座を複数にして初めて知ることも多かった!
証券口座を複数持つ事によるデメリット

さて、ここまで口座を複数持つメリットについて熱く語ってきましたが、いよいよお待ちかね(?)の、デメリットのコーナーです。
最初にポイントをあげておきましょう。
管理が面倒になる
・ID/パスワード、郵便物の管理
・資産の管理(資産運用時、取り崩し時、相続時)
・損益通算の手間 (任意だけど…)
何をおいてもこれ、「管理が面倒になる」が最大かつ唯一のデメリットです。
あれ?ログインできない…IDとパスワードなんだっけ??とか、面倒ですよね。
どの口座にいくら資産があったっけ?NISA口座はどっちにあるんだっけ??あーーめんど!
ちなみに、こちらに関しては複数の証券口座をまとめて管理するツールやアプリが存在するのでそちらを利用するという手もありますね。
そして、最後の「損益通算の手間」が少々ややこしいので軽く解説します。
複数の証券会社で「源泉徴収あり」の特定口座を開設し、一方の口座では利益、別の口座では損失が発生するような場合があります。
このような場合には確定申告してはじめて「損益通算」が可能となり、損失と利益を互いに相殺させることができます。
一方で、1つの特定口座(源泉徴収あり)内であれば、銘柄Aで出た損失と銘柄Bで出た利益は自動的に相殺してくれるので確定申告は必要ありません。
そして損益通算の結果、差額がプラスなら所得として納税し、反対にマイナスであれば後述するように翌年度へ損失を繰り越すことができます。

確定申告しなくても良いけど、余計な税金を払うことになるね。
損失が出た場合、確定申告すればその損失を翌年以降、最長3年にわたり繰り越すことが可能です。
そうすることで今年発生した損失について、翌3年間に発生する利益と相殺(つまり「損益通算」)し、節税することができるようになります。
この仕組み (「上場株式等の譲渡損失の繰越控除」)を適用させるためには1つの口座だけの場合でも確定申告が必要です。
ちなみにNISAやiDeCoで発生した損失については損益通算できないのでご注意ください。

NISAやiDeCoは元々利益が非課税なので、そりゃ通算できないよね。
まとめ

最後にかなりマニアックな話に入ってしまいましたが、証券口座を複数持つべき理由(メリット)、デメリットについてご理解頂けたでしょうか。
記憶に定着させるためにざっとおさらいしておきましょう。
①リスクを分散できる
②証券会社の良いとこ取りができる
③相場が分かる
管理が面倒になる
・ID/パスワード、郵便物の管理
・資産の管理(資産運用時、取り崩し時、相続時)
・損益通算の手間 (任意だけど…)
このように、複数の証券口座を持つことにはデメリットをはるかに上回るメリットが存在します。
そして2つ程度の証券口座であれば、デメリットを抑えつつメリットを最大化できると考えています。
1つの証券口座を開設して満足しているアナタ、投資についてステップアップしたいアナタ!
2つ目の証券口座を開設して、資産形成を快適に加速させていきましょう♪
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