投資の必要性や投資の種類、始め方は大体わかった、と。
証券口座も開設し、さぁいざ投資!!
…と、ちょっと待ってください。何か忘れていることはないですか?
投資を始める前に全員がやっておくべきこと。
それは、投資に回さないお金である「生活防衛資金」を確保しておくことです。
「生活安全資金」という良い方をする場合もありますね。
この記事では「生活防衛資金」の必要性と、貯める金額の目安について解説します。
✅投資を始めようとしている
✅投資を始める前にやるべきことを知りたい
✅「生活防衛資金」の必要性、必要額を知りたい
生活防衛資金とは

生活防衛資金とは、不測の事態が起きても生活できるようにするために確保しておくお金のことです。
急に会社をクビ(あるいは倒産)になってしまった、大けがや病気で働けなくなってしまった、といった不測の事態に備えるお金ということですね。
このような非常事態でも、なんとか自分や家族が生活できるようにはしておこう、というお金です。
そのためのお金なので生活防衛資金は消費や浪費、投資などに使ってしまってはいけません。
絶対に取っておくべきお金なので、元本保証である預金などで確保しておきましょう。
次の章では生活防衛資金が必要な理由を見ていきましょう。
生活防衛資金が必要な理由

初めに生活防衛資金の確保が必要な理由を3つ全て挙げておきます。
生活防衛資金を確保すると…
✅収入が途絶えても生活できるようになる
✅投資で成功しやすくなる
✅余計な支出を減らせる
1つずつ見ていきましょう。
収入が途絶えても生活できるようになる
最初の理由は当たり前と言うか、「生活防衛資金」の定義みたいなものですが、大事なことなのであえて挙げます。
生活防衛資金を確保すべき1つめの理由は、「収入が途絶えても生活できるようになるから」、です。
長い人生、生きていれば何かしらの不測の事態に遭遇して収入が途絶えることがあり得ます。
そうなった途端、じゃぁ生活するのをやめよう…なんて考える人はいないですよね?(いえ、考えてはいけません)
そんな不測の事態でも自分や家族が生活できるようにするのが生活防衛資金を確保する目的であり、必要な理由です。
そして、「生活防衛資金」が確保できていないのに投資を始めてはいけません。
貯金を全部株に回し、不景気で暴落が来て資産が大幅に減ったところで、会社も倒産。
非常事態、不測の事態とは言え、十分にあり得る話です。
待っていれば株価は回復するかもしれないのに、生活するために価値が目減りした投資商品を売って現金化にする。
それでも生活費がまかなえればまだマシですが、足りなければ悲劇です。
投資をする全ての人が真っ先にやるべきことは「生活防衛資金」の確保なのです。

投資をする人だけに限らない話だけどね。
投資で成功しやすくなる
2つ目の理由は「投資で成功しやすくなる」です。
市場の状況がどうあれ、生活に必要なお金、つまり生活防衛資金が確保できていれば冷静に投資の判断ができるのです。
逆に生活防衛資金が確保できていないと、暴落が来た時に焦って売ってしまったりします。
相場は良い時もあれば悪い時もあります。
市場は全体としては好況と不況を繰り返しながらゆっくり成長していきます。
なので一度暴落しても時間をかければまた回復していく可能性が高いのです。(個別銘柄への集中投資はそうとは限らないですが)
せっかく長期を見据えて良い銘柄を買ったのに、暴落に焦って売ってしまっては増えるものも増えません。
コツコツと長期投資をする場合でも、短期トレードをする場合でも、生活防衛資金を確保して精神的に余裕を持つことが重要です。

お金があれば冷静な判断ができる。投資以外に対しても同じことが言えるよ。
余計な支出を減らせる
3つ目の理由は「余計な支出を減らせる」です。
世の中には「安心」を買うような商品、「不安」をあおって買わせるようなサービスがあふれていますよね。
特に「保険」の分野ではこういった商品が多く存在します。
・医療保険
・学資保険
・貯蓄型生命保険
いずれも、「あなたの身に万が一のことが起きても大丈夫なように…」といったものです。
生活防衛資金を確保できていれば、既に一定の「安心」を手に入れられていますよね。
なのでこれらの「安心」を買う商品は不要になり、余計な支出を減らすことができます。
ご存じの通り、家計の見直しで真っ先に取り組むべきは保険のような固定費の削減です。
一度取り組めば、その効果がずっと続くからですね。
そういった観点でも生活防衛資金の確保は絶大な効果を発揮するわけです。
固定費の削減ポイントについて詳しく知りたい方はコチラの記事をどうぞ。
生活防衛資金の必要額の目安

とりあえず生活防衛資金が大事だという事は分かった、と。
じゃぁ一体いくら貯めればいいの!?となりますよね。
ざっくり言うと、基本は生活費1年分ほど確保すればよい、と考えられます。(家族アリのサラリーマンを想定)
もう少し分解して考えると、生活防衛資金は以下のようにあらわせます。
生活防衛資金=毎月の生活費 × 生活の再建に必要な月数 × 係数 (固有の事情を加味)
ステップ①:毎月の生活費の把握
最初に知るべきは、私たちの毎月の生活費です。
普段いくら使っているかが分からなければ、貯めるべきお金の目標値も分かりませんよね。
1ヵ月だけでもよいので家計簿をつけてざっくりの支出を把握しましょう。
欲を言えば、月による変動もあるので3~6ヵ月くらいは見ておきたいところです。
現代は便利なサービスがあるもので、無料で家計簿を作成できるソフト・アプリがあります。
私が利用しているマネーフォワードMeでは、銀行口座やカード情報と連携して、自動的に毎月の収支を計算してくれます。
無料だと機能に制限がありますが、支出を把握するだけなら十分すぎる性能です。
ステップ②:生活の再建に必要な月数の見積もり
次に見積もるのが、生活の再建に必要な月数です。
収入が途絶えてから、元の状態に戻るのにどれくらいの期間がかかるか、というお話です。
例えば職を失ってから次の職を見つけるまでの期間、つまり転職活動の期間ですね。
これは一般的に3ヵ月~6ヵ月程度と言われています。
では病気やケガで入院したような場合はどうでしょうか。
厚労省の調査結果によると、退院した患者の平均在院(入院)日数は29.3日だったとのことです。(厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」より)
上記は病気の種類や患者の年代すべてを平均した日数です。
一部の疾患(精神系、神経系)は250日~300日ほどの期間を要しているケースがありますが、それ以外は概ね3ヵ月見ておけば良さそうです。
病気やけがによる入院で一旦退職せざるを得なくなり、退院後に転職活動をする。
そんなケースを想定しても1年間と想定しておけば大半の場合をカバーできそうということですね。

ここまで決まればあと一息!
ステップ③:固有の事情を加味してカスタマイズ
あとはそれに固有の事情を加味して生活防衛資金を決めればよいと思います。
サラリーマンであれば雇用保険の失業給付がもらえるため、もう少し小さく(×0.5など)見積もってもよいかも知れません。
また、扶養家族がいる、あるいは多い場合は×1.5などしても良いと思います。
そのあたりの「味付け」はアナタの置かれた状況や、「安心したい心」と相談して決めて下さいね。
ただ、あまりに余裕をもって生活防衛資金を確保するのもイマイチです。
投資に回せば増やせていたかもしれないお金を、ただ銀行に寝かせておくだけになってしまいますからね。
そこだけはご注意を。
預貯金だけに頼りっぱなしにしていると何が起きるか、についての記事はコチラ。
まとめ

投資を始める前に全員がやるべきこと、「生活防衛資金の確保」についてご理解いただけたでしょうか。
最後にこれまでお伝えしたことを簡単にまとめておきますね。
✅「生活防衛資金」とは不測の事態が起きても生活できるようにするお金
✅「生活防衛資金」が必要な理由は以下の3つ。
①収入が途絶えても生活できる
②投資で成功しやすくなる
③余計な支出を減らせる
✅「生活防衛資金」の目安は生活費1年分(をカスタマイズ)
投資をする人に限らないですが、ある程度の生活費が確保できている状態で、精神的に安定した状態で生きたいですよね。
漠然とした不安であれば対処は難しく、いくらお金をかけても不安がなくなりません。
一方で、自分が置かれる可能性のある事態を想定しておけば対処でき、不安を減らすことができます。
この記事があなたの不安を少しでも減らし、よりスッキリした気分で生活を、投資をできるようになって頂ければ嬉しいです。
最後までお付き合い頂きありがとうございました♪
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